一般社団法人日本介護旅行サポーターズ協会(リョコサポ)とは


要介護の高齢者、障がい者が旅行をするためには、観光箇所や交通機関がバリアフリー化されることも大事ですが、観光ルートの全てをバリアフリー化することは不可能です。食事、トイレ、入浴にはサポートが必要かもしれません。車椅子となれば、それを押す人も必要でしょう。それらをサポートするのは、添乗員などの旅行の専門家ではなく「介護士」ではないでしょうか。

一般社団法人日本介護旅行サポーターズ協会は、旅行をサポートする介護人材の養成、介護旅行情報の発信、そして旅行者とサポーターとのマッチングを行うことに設立されました。


超高齢化社会の到来に合わせて、大手旅行会社をはじめ、宿泊事業者、観光事業者がシニア層の旅行機会の創出に躍起になってきました。しかし、特に要介護の高齢者や障がい者の旅行が普及しているかと言えば、期待する水準には達していません。その理由について、近年、インバウンド(外国人旅行者)が急激に増えたため、高齢者マーケットに目が向いていないせいもありますが、国土交通省が平成28年に実施した調査から、以下のようなことがわかります。

70代になると旅行機会が減少する

 

「一人あたり年間平均国内旅行回数」の表を見ると「20代」の次に「60代」の旅行回数が多いことがわかります。逆に30〜50代の働き盛り世代の数値が小さくなっています。60代になって会社をリタイアした後、旅行に行く余裕ができて、旅行機会が増えるということです。

 

これは、シニア層の旅行ニーズが大きいことを示しています。しかし、70代になると一気に旅行回数が減っています。

旅行しないのは「健康上の理由」

 

70代が旅行をしない理由は「健康上の理由で」が最も大きな数値となっています。加齢による身体の衰え、特に「腰痛」「手足の関節の痛み」「手足の動き」「手足のしびれ」「足のむくみ」など、歩行に関する悩みが、旅行を躊躇する最も大きな理由となっています。

 

歩行に関する不安を解消できれば、70代の旅行は60代並になる可能性もあります。

不安感の解消が旅行のカギ!

 

右の表をご覧ください。3本ある折れ線のうちの一番上が「旅行非経験者の不安(旅行していない方の持つ不安)」で、一番下が「旅行経験者の困難(実際に行ってみて感じる困難)」を表しています。

 

例えば赤い点線にある「要介護者が宿泊先で入浴することが困難」では、「旅行非経験者」は84.4%が不安を感じているのに対し、「旅行経験者」は約半数の44.7%が「困難だった」と答えています。つまり、旅行に行かない方々の不安、心配は取り越し苦労であることが多いと言えます。

 

70代以上、特にこの表に示す通り要介護者の旅行のカギは、旅行前の心配を取り除くことにあるのです。

旅行代理店や家族では不安は解消されない!!

 

旅行会社各社が出している「バリアフリーツアー」や「ユニバーサルツーリズム」などの旅行企画商品は、行程がゆったりしいていて、お年寄り向けの食事内容になっています。看護師等が同行するため、安心できる内容となっています。しかし、こうした旅行に70代以上、特に要介護者が参加しないのは、それだけでは不安が解消されないからではないでしょうか。

 

 

考えてみてください。皆さんが歩行が不安定だったり、健康状態に多少不安があるときに、一度も会ったことがない看護師や添乗員に、自分の身を任せることはできるでしょうか? 旅行前に、どんなに詳細に事前情報を提供したとしても、きっと不安を感じることでしょう。

 

では、家族との旅行ではどうでしょうか? いつも一緒にいる家族だったとしても、健康状態の把握やそれに対する適切な対応は難しいはずです。それに、お互いに気兼ねがあるはずです。「わかってもらえない」といういらだちもあるでしょう。実際にご家族と旅行した経験のある方々にインタビューすると「疲れた」「もう行きたくない」という声も多く聞かれます。


介護士の力で「介護旅行」を実現させる!!

 

では、一緒に要介護のお年寄りと旅行をするのが、いつも介護を担当している”あなた”だったらどうでしょう。きっと旅行先の観光地を見てまわるのも、レストラン、トイレ、温泉でも、いつも通りにサポートができるはずです。お年寄りだって、いつも介助をしてくれるあなたが隣にいてくれるのなら、不安感は小さくなるでしょう。「また、若い頃のように旅行に行きたい」と思ってくれるかもしれません。

 

要介護者の旅行を実現できるのは、介護士であるあなたなのです。

 

しかし、いざ一緒に旅行するとなると、あなた自身の不安が大きくなるかもしれません。例えば、あなたの所属する介護施設で、利用者の旅行を企画するとしたらどうでしょう。様々なことを考えなければいけません。また、旅先でのサポートには「旅行」の知識、技術も必要となってきます。

 

一般社団法人日本介護旅行サポーターズ協会は「旅行に行ける未来をつくる」ため、「介護士の力で”介護旅行”を実現する」ために、旅行スキルを持った介護人材の養成に取り組みます。


介護旅行人材の養成

旅行会社の主催するパッケージ旅行にも添乗できる資格「旅程管理主任者TM」を同時取得できる「国内旅行介助士」検定を運営しています。通学講座・団体研修により、高齢者、障がい者の旅行をサポートする技術、知識を体系的に学べるプログラムを提供します。

介護旅行情報の発信

旅行先の情報や、介護旅行をより快適に実施していただくための情報を発信します。また、会員(資格者、会員法人)からの旅行企画時の相談に対応します。

旅行者とのマッチング

「国内旅行介助士」を、旅行を企画中の高齢者、障がい者、そして介護施設などを紹介します。


名称 一般社団法人日本介護旅行サポーターズ協会(リョコサポ)
設立 2018年1月
 代表理事  糠谷和弘(株式会社スターコンサルティンググループ 代表取締役)
理事

二神雅一(株式会社創心會 代表取締役)

松本真希子(社会福祉法人あかね 理事長)

伊藤順哉(株式会社つるかめ 取締役)

幹事

金田伸広(株式会社エルダーテイメントジャパン 総合施設長)

所在地

〒101-0047  東京都千代田区内神田1−18−13 トーハン第5ビル8階

(株式会社スターコンサルティンググループ内)

代表電話

TEL:03-6450-1341(または03-6432-4020) 

※電話センターにつながるため、ご質問にはその場で回答できません。

※ホームページ掲載内容以外は(今後の講座予定など)決まっておりませんので、回答できません。

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